「アニメ・キャラクター」と「フードサービス産業」~ 株式会社バンダイ 戦略プロジェクト  ガンダムカフェ店舗推進チーム マネージャー 島田 浩志氏

2013年1月29日

2010年開業の秋葉原ガンダムカフェ(GUNDAMCafé)に次いで、2012年4月、ダイバーシティ東京プラザ内2F、全長18メートル実物大ガンダム立像のすぐそばに、ガンダムカフェ2号店がオープン。また12月には東京駅一番街にガンダムカフェ3号店がオープンしました。
http://bandai.hs.llnwd.net/e1/corp/press/1000001370.pdf

キャラクタービジネスの新業態として次々にヒット商品を産み出していく株式会社バンダイ。成功事例の一つである、ガンダムの飲食事業展開への取組みについてご紹介します。

ガンダムカフェ秋葉原店

「機動戦士ガンダム」は1979年の放送開始から30年以上たった今も、国内、国外を問わず数多くの人々に愛され続けているキャラクターです。

バンダイではガンダムカフェを、「ガンダムファンのリアルなタッチポイントとして、ガンダムの情報に常に触れることのできる場を提供すること」を目的として、その中で「バンダイにとって新たな事業モデルとなるエンターテイメント飲食事業を確立する。」ことを目標として事業を立ち上げました。

GUNDAM Caféダイバーシティ東京 プラザ店はテイクアウト中心のスタイル、秋葉原店では席について飲食が楽しめるレストラン&カフェバーのスタイルです。とくに秋葉原店はオープンから約3年の今も、秋葉原の人気スポットとして海外含め、たくさんのお客様からご支持いただいています。


(c)創通・サンライズ

 
(c)創通・サンライズ

GUNDAM Caféの内装は、ガンダムのストーリーに登場する戦艦「ホワイトベース」をイメージ、白を基調として曲線を生かし、宇宙空間を感じさせるデザインになっています。トイレもガンダムの世界の仕掛けが工夫されており、お客様に非常に人気です。

GUNDAM Caféは飲食を中心とした展開ですが、オリジナル商品の物販も行っております。「名セリフクッキー」、レトルトの「シャアザク・カレー」、「人形焼」、「マグカップ」などが人気の商品になります。一般流通での販売商品は基本的には取り扱わず、9割近くはガンダムカフェオリジナル商品を販売しています。

人気商品

 
(c)創通・サンライズ


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テイクアウトとして焼きたてが楽しめる「ガンプラ焼」があり、都度、中味と形を変えて不動の人気を誇っています。また冬場には人気キャラクター「ハロ」の型をモチーフにした中華まんの「ハロまん」も販売し、話題になっています。
カフェとして重要なコーヒーも味にこだわり、南米産オリジナル豆をブレンド開発、ガンダムに登場する南米「ジャブロー」の地名をとり「ジャブローコーヒー」として愛されています。

このように、ドリンク・カクテルやフードメニューとして、ガンダムの世界をテーマとして提供しています。

また、これらは、作品の版権元さまから、きちんと仕様・デザインなど監修チェックを受け、正規のライセンス許諾を受けて販売しています。それぞれの商品・メニューの売上から版権使用料をお支払いしています。

ハロまん                  シャア・アズナブルのパイロットランチ
 
(c)創通・サンライズ

シャアザクライス                       ガンプラ焼
 
(c)創通・サンライズ

ジャブローコーヒー

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このほかに、定期的に期間限定フェアを頻繁に行っています。機動戦士ガンダム「赤い彗星フェア~4つの名前を持つ男~」を例にとると、主要登場人物のシャア・アズナブルをテーマにして、彼のエピソードやイメージに併せたメニューを、作品のストーリー展開を意識しながらフードアドバイザーと開発を行いました。

シャア・アズナブルは若い女性のファンも多いので、キャラクターのポイントをおさえたメニューづくりやノンアルコールカクテルを用意したり、ガンプラ焼もフェアに併せた味に工夫しました。ガンダムには様々な作品のファンがいるので、その時々のファンに併せた開発提供を行っています。

機動戦士ガンダム「赤い彗星フェア~4つの名前を持つ男~」

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利用していただいているお客様の特性を調べてみるとは、通常時は会社員などが多くご利用されています。意外に遠方のお客も多く、特に平日は年間を通してコンスタントに修学旅行のお客様にお越しいただいているのが特徴です。

女性ファンの多い作品のシリーズのフェアを行うと、その実施期間は女性客が増えますので、それに合わせて飲食やサービスを変えます。来場の目的も、フェアの時はわざわざ遠方からも秋葉原店を目指して来場してくださる方が多くなります。

今後のGUNDAM Caféでは、客単価をどうあげていくか、リピーターと新規顧客の両方の獲得など、考えなくてはならないことがたくさんあります。
また施設事業は鮮度が大切だと思っておりますので、新しい鮮度のあるものを仕掛けるとともにGUNDAM Caféならではの接客にも工夫をこらし、更に盛り上げて行きたいと考えています。


(c)創通・サンライズ

今後もレシピ及び商品開発を積極的に行い、多店舗化してスケールメリットを図ること、ガンダムカフェのブランド価値を利用した関連事業の進出拡大などを異業種のアライアンスを含めて取り組んでいく考えです。

2012年12月20日オープン ガンダムカフェ東京駅店

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島田氏は1990年に株式会社バンダイに入社され、おもちゃとビデオゲーム、動画配信などを担当され、上海においてキャラクター活用のための普及事業なども行われてきました。バンダイ・ナムコの統合後、ナムコの施設事業に6年間従事、ゲームセンター、アミューズメント施設、飲食店などに関わられました。今年4月からバンダイに戻り、飲食事業、施設事業推進役として現職につかれています。

ガンダムカフェ オフィシャルサイト
http://g-cafe.jp/

※    こちらの記事は、11月16日一般社団法人日本動画協会主催「アニメビジネスフォーラム」<ワーキングテーマ#6>『「新業態!アニメ&キャラクター×飲食・サービス・イベント・施設展開」~アニメ&キャラクターによる新業態開発~』の内容の要約です。

 

1 一般社団法人日本動画協会とは

アニメーション製作の新技術の開発、マーケット情報の収集と発信、各種付加価値の創造、著作権保護の研究と実践、人材の育成、さらに諸団体との協力・調整やアニメに係わる様々な協同研究などに取組んでいる機関です。日本を代表するアニメ製作プロダクションの正会員33社と、アニメの配信や映像ソフト販売、ポストプロダクションなど関連企業の準会員社27社が会員となっています。 


2 アニメビジネス・パートナーズフォーラムとは

アニメコンテンツ&キャラクター権利者各社と、国内外メディア・コンテンツ企業や製造・サービス・飲食・観光・地域事業者が出会う「場」として共同マーケティング、共同ビジネスモデル開発、相互ビジネスマッチングを行うためのフォーラムです。

<ワーキングテーマ#6>『「新業態!アニメ&キャラクター×飲食・サービス・イベント・施設展開」~アニメ&キャラクターによる新業態開発~』は、食関連産業等とのコラボレーションを目的としたワーキングを行っています。このワーキングテーマ#6には、フードサービス産業関連企業とのコラボレーションを求められるアニメ関連業界と情報メディア関連の企業等が参加されています。