日本はもちろん、世界中で、 より多くの方に食の楽しみを伝えたい。-サトレストランシステムズ株式会社 取締役の永井正信さま

2011年11月15日

関西を中心に「和食さと」や「すし半」などを展開している『サトレストランシステムズ株式会社』さま。和食レストランチェーンとして国内では店舗数日本一を誇り、最近では海外展開にも力を入れています。同社の哲学や今後の展開などについて、取締役の永井正信さまにお話しいただきました。

 

競争に勝つために和食業態に特化。日本一の店舗数を誇るまでになりました。

当社の始まりは、大阪市中央区にある法善寺横丁の一角に出したカウンターだけの寿司屋でした。その後、店を拡げて「働く者のための鍋屋」をコンセプトに、働く人たちや庶民のみなさんにも楽しんでいただきたいとの気持ちで「てっちり」を安い料金で提供しました。
当時「てっちり」は高級なものでしたからずいぶんと評判を呼び、長い行列ができたと聞いています。こうした創業の頃の「働く人やご家族などたくさんの方を応援したい」という考え方は、今も変わっていません。

 

店舗を増やしていく中で、さまざまな機会、さまざまな業界を通じてお客様に愛され支持される会社にしたいと、かつてはステーキ店や洋食店などを展開したこともありました。
しかし、競争の激しい日本の外食産業の中で生き残るには、ひとつの業態で1番か2番にならなければならないと思い切り、店舗数で「日本一の和食レストラン」をめざすことにしたのです。

多業態化することはリスクヘッジ的な意味合いもあり、確かに安定感はあるのですが、人や資金などが分散してしまいます。そこで、ヒト・モノ・カネといった資源を和食業態に集中することを決めました。現在(2011年3月11日)、「すし半」の13店舗を合わせ、店舗数は210店。和食ファミリーレストランという単独の業態としては店舗数日本一となっています。

 

売上や規模ではなく、店舗数で日本一をめざす。そこには、「食を通じて社会に貢献する」というわが社なりの哲学があります。
毎日の生活の中で、たくさんの方に利用して楽しんでいただきたい。そのためには、たくさんの店がある方がよい。店舗数が増えれば増えるほど、食やお店を通じてより社会に貢献できると考えています。今はまだ日本全体には広がっていませんが、日本中のお客様に楽しんでいただきたいし、最終的には世界中の方に文化としての和食を伝えたい。

 

そこで、2008(平成20)年に上海に、2010(平成22)年には台湾に出店しました。
例えば、台湾の統一阪急百貨店7Fにある「和食上都(さと)」では、お客様の9割以上が現地の方。日本の店とほぼ同じリーズナブルな価格でご提供しているので、現地の方も和食としては安いと感じられているのです。実は、現地の外食関係者には「もっと価格設定を高くしても通用する」と言われたのですが、当社は、この1店だけで終わるつもりはありません。台湾中に10店、20店と出店し、それぞれの地域で和食を楽しんでいただけるようにしたいと考えています。

 

2010(平成22)年10月からは、日本国内でも新たな取り組みを始めています。東京のアークランドサービス株式会社との共同出資でサト・アークランドフードサービス株式会社を設立し、関西地区でとんかつの店「かつや」を展開することにしました。現在は2店舗ですが、今年は出店スピードを上げ、さらに店舗数を増やすことにしています。

「和食さと」の核となる商品づくりに客席電化が一役買っています。

 本業の「食」を通じた社会貢献の他に、さまざまな活動を行っています。『キッザニア甲子園』への出展も、そのひとつ。職業体験の場として「すし屋」パビリオンを展開し、料理を作る楽しさ、食べる楽しさ・大切さを伝えたいと思っています。実は、以前から地域の中学生を招待し、「和食さと」の厨房で調理を体験してもらう取り組みを行っています。こうした活動は、現在もそれぞれの店舗で続けています。

また、食材の小ポーション化などによって「食品ロス削減」を実現したり、「廃棄物削減」をめざして廃食用油をリサイクルする活動を推進しています。「廃棄物削減」については、2008(平成20)年度「食品リサイクル推進環境大臣賞」をいただきました。
どんな産業もそうですが、何らかの活動をするにはエネルギーや資源、食材などを使うことになります。すると、社会に貢献するプラスの部分と、エネルギーを消費したりゴミを出すといったマイナスの部分が出てきます。マイナス部分をゼロにできれば一番なのですが、それは難しい。ならば、せめてプラスとマイナスのトータルで少しでもプラスにしていければと考えています。

例えば、LED照明の採用は、プラスにするための取り組みのひとつです。今年の6月から、すべての既存店で従来の照明からLED照明へ切り替えを行う計画を立てています。これによって、光熱費をコストダウンするだけでなく、省エネルギーも図りたい。「環境に貢献している」と、胸を張って言える部分をより大きくしたいと考えています。
オール電化の導入については、環境面への貢献はもちろん、お客様や従業員へのメリットが大きいですね。客席へのIH調理器の導入で鍋料理が「客席で涼しくいただける」とお客様に喜んでいただけるし、電化調理機器で厨房は熱くならず従業員は快適に働ける。
お客様にも従業員にも喜ばれる環境づくりのために、オール電化はひとつの答えになります。現在オール電化は4店舗ですが、新規店から順次導入を進めています。

思いがけない効果ですが、オール電化にすることで、当社の核となる商品を打ち出すこともできました。当社の店は「寿司もうどんも鍋も…。確かに何でもあるけど何食べる?」という状態でした。そうではなく、はっきりとした目的を持って来店してもらえるような「核となる商品」が欲しかったのです。それが、しゃぶしゃぶ食べ放題を始めてから、「『さとしゃぶ』を食べに『和食さと』に行こう!」と。客席電化で暑い時期でも鍋物を涼しく楽しめる環境づくりができ、夏でもしゃぶしゃぶ食べ放題などの鍋物が予想以上に売れています。

食事というのは、食べ物だけでなく、その時間や空間すべてを含めてが「食事」だと思います。「いいコンディションで食事を楽しんでいただきたい」と願って私たちが何かしようと思っても、源であるエネルギーがしっかりしていないと何もできません。
これからも関西電力さんには引き続きいろいろな提案をしていただき、バックアップをいただきたいと思います。

移転をきっかけにオール電化を導入し、お客様にも従業員にも喜ばれています。

当店は第二京阪道路の計画地域内にありましたから、2009 (平成21) 年秋に旧店舗の隣接地へ移転することになりました。これを契機に、オール電化を導入することになりました。
導入に際しては、特に大きな混乱はなく、逆に使い勝手がいいと厨房スタッフにも評判がよかったですね。厨房機器はどうしても熱が出ます。ガスの場合、排熱のために夏場の厨房は40℃近くになるのですが、電化厨房は夏でも快適に働けます。

客席のIH調理器も評判がよく、「うちもIHが欲しいなあ」と言われるお客様もおられます。従来のようなガスを使用する場合は、特に小さいお子様がいらっしゃると炎による事故が心配になります。それがIH調理器では、お鍋そのものは熱くなりますが鍋以外は熱くなりませんから、炎による事故の心配はありません。やはり安全ということが一番ですね。

お召し上がりいただく際も以前のように暑くなったりせず、エアコンもよく効きます。熱い季節でも、気持ちよくお鍋を楽しんでいただけるんです。そのため、夏場の鍋物の売り上げが確実に増えています。「あの店なら夏でも涼しいから鍋にしよう」と来てくださるんですね。
夏と冬で売り上げ商品が大幅に変わると、準備する方も大変です。でも、一年を通してある程度コンスタントに売れる商品があるということは、店舗オペレーションが安定します。これは、大きな強みになります。

オール電化導入は、コスト面でもよい影響が現れています。電気の使用量そのものはガスと併用していた頃と比較しても大きくは変わりませんが、料金はエコキュートや夜間電力の活用などによって約80%に低減しています。
電気調理機器は操作も簡単ですし、誰でも簡単に扱うことができるのもよいですね。作業性も上がっているのではないでしょうか。例えば、大きな鍋を温めるときです。以前はガスバーナーを使っていましたが、熱くて取っ手にも触れませんでした。ダスターを二重にして、ようやく持てたほどです。それがIH調理器になってからは、ダスターなしで取っ手を持つことができ、調理作業もスムーズです。

今、ガスでできる調理は、すべて電気でもできるようになっています。
電気の調理機器に要望があるとすれば、もっとオン・オフがわかりやすく…ということでしょうか。ガスは炎があるのでパッと見て火がついているとわかりますが、電気調理機器の場合、わかりにくいことがあります。ひと目でオン・オフがわかる工夫があるとさらによいと思います。

「サトレストランシステムズ株式会社」のご案内

 


サトレストランシステムズ株式会社

http://www.sato-restaurant-systems.co.jp/
本社
〒590-0001 大阪府堺市堺区小野町1-3-111
TEL. 072-227-5901

大阪・法善寺横丁にあった1軒の寿司屋から始まり、和食レストラン「和食さと」、鍋物・寿司を中心とした「さと すし半」「すし半」などを展開。「もっともお客様に信頼される和食レストラン」を掲げ、現在、和食レストランチェーンとして日本一の店舗数・210店舗を誇る。また、社会貢献を外食産業の大切な役割と位置づけ、環境問題への取り組みや『キッザニア甲子園』への出店など、さまざまな活動を展開している。

 

「和食さと」

http://www.sato-restaurant-systems.co.jp/shop/sato/sato_info.html

 

「和食鍋処 さと すし半」

http://www.sato-restaurant-systems.co.jp/shop/han/han_info.html

 

「和食鍋処 すし半」

http://www.sato-restaurant-systems.co.jp/shop/han/han_info2.html

 

「すし半 法善寺総本店」 「なごみかっぽう すし半」

http://www.sato-restaurant-systems.co.jp/meoutobld/sushihan/index.html#ca03

 

「和食上都」(台湾)

http://www.sato-restaurant-systems.co.jp/shop/sato/taipei_sato.html

 

「かつや」(サト・アークランドフードサービス株式会社)

http://www.sato-arclandfoodservice.co.jp/

 

「キッザニア甲子園」

http://www.sato-restaurant-systems.co.jp/kidzania/index.html